【解剖学】体幹の概要

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四肢は動作における作用点としての役割を担います。四肢が正しく動くためには、支点となる体幹の機能が適切に働くことが必要となります。体幹トレーニングは、動作を正しく行うための基礎トレーニングであり、パフォーマンス向上や障害の予防に必要不可欠だと考えています。

目次

体幹とは

安定化機構
  • 静的安定化(脊柱:靭帯や椎間板など)
  • 動的安定化(筋膜・筋肉など)

トレーニングで介入できるのは
動的安定化

体幹とは頭部と四肢を除いた部位であり、脊柱を土台として胸郭、骨盤を形成しており脊柱の可動性が各部位の動きに影響を与えることが推測できます。

そのため、以下の可動性獲得は必須であり、制限があることで体幹の本来の力が発揮できないことが現場で多く見られています。

パフォーマンス向上に必要な可動域
  • 脊柱柔軟性
  • 胸椎可動性
  • 股関節可動性
Naoto Okawa

こちらに関しては『トレーニングの組立て・思考』でもご紹介しているJoint by Joint理論の考え方になります。気になる方は以下の記事も合わせてお読みください。

パフォーマンスにおける体幹の役割

体幹の求められる役割
  • 身体操作の土台(支持)
  • 上肢-下肢との連動(連動)

体幹は下肢と上肢で発生した力を連動させたり、逆に体幹部で生み出した力を連動させる言わばジャンクションの役割を担っていると考えています。

故に体幹トレーニングで意識して強化するポイントは

  • 固定|四肢の力発揮を最大化する
  • 連動|体幹を基に上肢-下肢の力を伝達

となり、どちらか一方のトレーニングをするだけではパフォーマンスを最大化することは難しいと考えています。

コアシステムに関して

コアとは、脊柱の安定性・可動性に関わる筋群の総称と定義して話を進めていきます。特に腰椎に関しては構造上不安定になっており、安定性を保つため様々な筋が貢献しています。

腹筋群の分類

体幹を支える腹筋群とは?
  • インナーユニット(ローカル筋)
  • アウターユニット(グローバル筋)

体幹の安定性には上記の体幹筋群が適切に機能・協働することが前提となります。また様々な状況で適切な筋収縮を起こすことが日常生活及びパフォーマンス改善・向上には求められるため、様々な状況に合わせたトレーニングが必要になると考えています。

インナーユニット

インナーユニットとは?
※ローカル筋

脊柱を構成している椎骨に直接付着している筋肉であり、各椎体間の分節的な安定性を獲得するために必要不可欠であると考えています。無意識下で姿勢の制御や内臓の位置を維持する役割を担っています。

インナーユニットを構成する4つの筋肉
  • 横隔膜
  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 骨盤底筋群

インナーユニットが機能するメカニズム

呼吸による横隔膜の収縮-伸長が起こることで腹腔内圧(IAP)に変化が生じます。腹部の圧力が高まることによって他のインナーユニットの緊張が高まり腹部の剛性が向上します。

インナーユニットを構成する筋群が協働することにより腰部の安定性が高まり、アウターユニット過活動を抑制する効果が高まると考えています。

Naoto Okawa

インナーユニットの一つである腹横筋はどの動作よりも速く収縮を起こし脊柱の安定性を高めるという研究が出ています。

①脳から体性神経へ指令
②腹横筋が機能
③腹部の剛性が高まる
④四肢のアウターマッスルが機能


このような流れで運動を起こせるのが理想となり非特異性腰痛ではこれらの手順にどこかエラーがある時に起こると考えています。

アウターユニット

アウターユニットとは?
※グローバル筋

アウターユニットとはインナーユニットを除く、胸郭と骨盤を連結する筋群です。

前斜走系

後斜走系

後縦系

外側系

トレーニング

トレーニングの流れ

コアトレーニングを考慮したプログラム
  • インナーユニットの活性化
  • 胸椎・股関節の可動性獲得
  • アウターユニットの強化
  • 体幹-四肢の連動トレーニング

インナーユニット活性化

呼吸トレーニング

準備中

姿勢制御・抗重力位の獲得プロセス

準備中

アウターユニットの活性化

準備中

体幹-四肢の連動性向上

準備中

最後に

体幹(コア)は動作の管理者であり、四肢の仕事を協働することによって伝達したり強化する役割を担っています。

体幹トレーニングのプロセス
  • 神経-筋の適切な統合
  • 適切な姿勢による運動学習
  • 臥位-立位-片足などのプログレッション
  • 各関節との協働トレーニング

初期の体幹トレーニングはドローインなど簡単な動作ですがここのレベルが適切に行える人の割合はかなり低いです。

まずは基礎トレーニングや経験が不十分であると適切な筋発揮ができないので徐々に支持基底面を減らし、立位や動作下での改善・強化を図っていくことが望ましいと考えています。

この記事が皆様のトレーニングや指導の一助となれば幸いです。

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